《みざかる知》TUTAYA BOOKSTORE 恵比寿ガーデンプレイス店



コミッションワーク制作

作品名:みざかる知
制作年:2022年
素材:岩絵具、水干絵具、麻紙、木製枠


https://www.ccc-artlab.jp/case/2022/11/4498/


【ステイトメント】

 私は主に空家や過疎の地域を取材し、そこに残された家財道具や日用品、放置された庭の植物、あらゆる場所にあった事物を画面上で継ぎ接ぎして描きます。所在や時間を越えて、画面の中で隣り合う事物が新しい距離で重なり、関係を作ります。私にとって描くことは、関係のなかった事物と接点を生み出すことです。誰かが絵画と相対する時、絵画の中に巡る時間がさらに外側と繋がることをイメージして展示空間を構成しています。

 
 今作にはこの地にちなんで空き家の中で見つけた恵比寿様や鯛のオブジェ、そして“聴”や“観”の文字が隠れています。TUTAYA BOOKSTORE はただ書籍を選ぶだけの場所ではなく、多くの情報や人との出会いによって新しい知見がもたらせる場所です。SHARE LOUNGEは多くの人の「知」が集まりそれを共有する場所です。それらの知が交わった時、人々に新しく、豊かな視点が生まれることを願って今作を制作しました。

【作品紹介】


 日本画が基本にある藤野さんの作品は、使用される伝統的な和紙や岩絵具の独特な見え方にも惹かれ、そこに重きを置いて表現されています。伝統的な画材の魅力を引き出し描かれる作品は、古いオブジェクトと植物や動物などの色鮮やかなものが組み合わされることで、あらゆる事物が持つ時間軸が多方向から流れ込むような、そして隣り合う画面と関係をしていくようなイメージが生まれます。「ものを色々な角度から見ること。観察することの大切さ。屋根でも机でも、日常のなかのすべてのものに興味深い、大切なエピソードが内包されているように感じる」とおっしゃる藤野さんの作品は、そこに集う方々の眼と心に刺激を与えてくれると考えます。



場所:TUTAYA BOOKSTORE 恵比寿ガーデンプレイス店 (SHARE LOUNGE内)
アートディレクション:CCC株式会社

https://www.ccc-artlab.jp/case/2022/11/4498/

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